2017年11月3日金曜日

神戸製鋼雑感

 久しぶりのブログ更新。神戸製鋼株に投資してみての雑感です。先般の不祥事を受けて、株価が1400から800円に急落。私は860円で買ってみました。ここまで急落するなら、必ず戻ってくるだろうという確信からです。

 不祥事の内容は、鉄鋼、アルミ材等の検査成績書の偽造。まあ、信用問題になるから最悪ですね。でもね、鋼材を買ってきても、そのまんま使う訳ではなく、加工したり、熱処理したり、色々なプロセスをえて、製品になります。そんな中で、製品が壊れるかどうかなんて、そんな簡単に判断できません。解析してみたりもするけど、それとて、どこまで再現できているのか。。。
 
 だから、モノづくりの企業では、製品品質を確認するために、試験でチェックしていきます。なので、神戸製鋼の材料を買っている企業が、そうそう賠償金請求をするだろうかというと、まあ、出来ないだろう、私は思いました。請求するっていう事は、自分たちの企業は、品質保証体系がダメダメですと言っているようなものですもん。大体、40年前からそんなもんだったという証言もあるのに、これまで気付かなかった受入検査は、何をやっていたんだって話だからね。

 とはいえ、今後の取引は色々苦しくなるだろうし、なにもペナルティが無いということは無いでしょうけどね。それでも神戸製鋼クラスともなれば、そうそう潰れることはない、そう思っての株の購入です。

 で、お買い得に神戸製鋼株を取得することが出来た訳ですが、ふと我に返りました。私が投資する理由は安定した配当収入の確保です。神戸製鋼の状況を考えれば、当面、無配となる可能性があります。その上、欧米企業あたりからは巨額の賠償請求があり得るとの報道もあります。しばらくは企業存続の危機に曝されます。それでも、高い技術力を誇る神戸製鋼は、いずれは復活を果たすでしょう。でも、その間は無配で、へたすりゃ株価急落のリスクがあると。
 うん。無理ですね。私は900円で手放しました。 11/3現在1083円まで復活していますが、後悔はありません。

 やっぱり、個別株の購入は、インデックスと違って、0円になるというリスクがあります。すなわち、運命共同体です。であるなら、その企業に何らかのリスペクトが無いと、ずっとホールドし続けられません。反省です。

2017年7月10日月曜日

ポートフォリオ棚卸し

 今年も残すところ、あと半年となりました。2015年に楽天証券で口座を開設して、個別銘柄にも手を広げ、最近では毎月の積立についても、こちらがメインの口座となりました。それ以前のインデックス投資の口座残高や直販系投信等と合わせて、ここで全貌を俯瞰してみてみたいと思います。

2017年7月10日時点のポートフォリオ構成銘柄
☆マークは現在毎月買い付けている銘柄です。
 
種類 銘柄コード 銘柄
バランスファンド
eMAXISバランス(8資産均等型)
バランスファンド
☆eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
バランスファンド
☆セゾンバンガード・グローバルバランスF
バランスファンド
☆セゾン資産形成の達人ファンド
バランスファンド
GCIエンダウメントファンド(成長型)
日本株式アクティブファンド
ひふみプラス
日本株式アクティブファンド
☆結い2101
日本株式インデックスファンド
eMAXISJPX日経400インデックス
日本株インデックスファンド
☆SMT JPX日経中小型株インデックス・オープン
新興国株式インデックスファンド
eMAXIS新興国債券インデックス
日本国債権インデックスファンド
ニッセイ国内債券インデックスファンド
先進国債券インデックスファンド
eMAXIS先進国債券インデックス
日本株ETF 1478 ☆iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF
米国株ETF 1589 ☆iシェアーズ米国高配当株ETF
米国株ETF PFF iシェアーズ 米国優先株式 ETF
米国株ETF VYM バンガード・米国高配当株式ETF
日本株式個別銘柄 1963 日揮
日本株式個別銘柄 4350 メディカルシステムネットワーク
日本株式個別銘柄 5020 JXTGホールディングス
日本株式個別銘柄 6141 DMG森精機
日本株式個別銘柄 7012 川崎重工業
日本株式個別銘柄 7201 日産自動車
日本株式個別銘柄 7211 三菱自動車工業
日本株式個別銘柄 8306 三菱UFJフィナンシャルG
日本株式個別銘柄 9468 カドカワ
日本株式個別銘柄 9503 関西電力
米国株式個別銘柄 BA ボーイング
米国株式個別銘柄 NOC ノースロップ・グラマン
米国株式個別銘柄 MCD マクドナルド
米国株式個別銘柄 MO アルトリア・グループ
米国株式個別銘柄 PG プロクター・アンド・ギャンブル
コモディティ
☆マイ・ゴールドプラン 金
コモディティ
☆マイ・ゴールドプラン プラチナ

構成銘柄の比率



 バランスファンドを各アセットで分解すると




現在、毎月買い付けている投信・ETF について

・eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
 信託報酬0.2376%で、日本、先進国、新興国の株式・債権、そして日本、先進国REITに投資できます。REITや新興国債券のリスクが高めのクラスの利益は、ここから間接的に得ようと思い、組み入れています。

・セゾンバンガード・グローバルバランスファンドとセゾン資産形成の達人ファンド
  元祖直販系のセゾン投信さん。信託報酬はそれぞれ、0.67932%と1.35%。今時では信託報酬が高い部類だけど、リスクとリターンのバランスが絶妙に良いですね。

・結い2101
  「いい会社をふやしましょう!」という、投資哲学に共感しています。信託報酬は1.08%とやや高いけど、比較的低リスクで、それでいて安定したリターンを生み出してくれます。

・SMT JPX日経中小型株インデックス・オープン
 期待のJPX中小型株指数に連動する投資信託の中で、最安値の信託報酬0.432%です。
好調のひふみ投信にあやかりつつも、日本の優秀な中小企業を応援するため、先月から買い付けを始めました。

・iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF
  高配当戦略の中核。MSCI JAPAN 高配当利回り指数に連動し、構成銘柄は30以上。信託報酬は0.18%と非常に低コスト。何でか出来高が低いのが悩みのタネ。
 
・iシェアーズ米国高配当株ETF
  米国株はNISA口座を使用していますが、年間購入限度額が120万円と低いです。NISA枠を超えて米国株を増やすのに、こちらを使っています。信託報酬は0.08%。 構成銘柄数は現時点で78。HDVを東証で日本円で購入できるので便利ですね。

・マイ・ゴールドプラン 金とプラチナ
 日本国債を除く、伝統的なアセットは為替に嫌になるほど振り回される日本にあって、数少ない為替と相関が少ないアセットです。とはいえ、ドル高株高トレンドの中にあって、どちらも低迷中。リターンを得るためというよりは、いずれ来るであろうリーマンショック級の暴落に備えて毎月購入しています。購入手数料2.5~3.0%、年会費864円は頭が痛い。

今後について
 昨年秋口のチャイナショックを乗り越え、安定して含み益を確保できている状況。でも、配当収入はまだまだです。うちの配当収入のエースのPFFをもう少し増強しつつ、個別の高配当銘柄を拡充していきたいですね。
今、狙っている銘柄は、
〇新興プランテック(株)【6379】:プラントのメンテナンスを行う会社。振れ幅の大きい建設業に関わるにしては、安定して高配当なのが魅力。値下がり待ちです。

〇宝印刷(株)【7921】:ディスクロージャー関連事業の大手。こびと株さんで好評なので。

〇(株)情報企画【3712】:金融機関向けの「信用リスク管理」システムは、金融機関の半数に導入されているとのこと。そういうのが良いですね。

〇ゼネラル・ダイナミクス【GD】:軍事企業なので、一般的には、はばかれちゃうんでしょうけど、それはそれ、これはこれ。こちらも安定して高配当なので、ポートフォリオに組み入れたいですね。

 大赤字となってしまったアセットがプラチナなのですが、暴落に備えるなら、日本国債を拡充した方がコストが抑えられます。反省。いずれ価格が復活したら、手放そうと待ち続けるも、そんな日は来るのかしら?

2017年5月22日月曜日

全てはランダムウォークの向こう側

 久しぶりの更新になりました。連休挟んで、ワタワタしている内に、もう5月も下旬ですね。
 4月は、じわじわ円安ドル高ペースで、あー、しばらくはドルは買えないなぁと思ったら、ここで突然のドル安です。
 じゃあ、ここでドルでも買ってみようかと思ってみたものの、もう少し待ったら、もうちょっと安くなるんじゃね?と、欲が出てきたり、そう思っている内に、あれよあれよとドル高に振れたり。。。

 いつ買ったら、お買い得なのか、何かモノサシになるものはないかと考えてみました。
 しがないサラリーマンであれば、運用と言っても、お給料の一部を積み上げるのみ。いくら長期投資といえど5年10年とチャンスを待ち続ける訳にはいきません。年に数回あるだろうドル安のチャンスを拾いにいくしかありませんね。
 期間を1年間に区切って、年始の始値を100として、どの程度変動するのか見てみます。
元データは1997年から2016年までの月ごとのドル円の『始値、安値、高値、終値』を用いました。グラフは見やすくするために、安値と高値の平均値でプロットしています。
どうでしょう?時間経過とともに発散して、年始に対して、最大+20%、最小-18%が年度末の12月に出現しています。待てば待つほど得かもしれないし、欲張って待ち続けても、実はその年のチャンスはとっくに過ぎ去ってしまっているかもしれません。

なお、元データは、20年分の月足ドル円について、『始値、安値、高値、終値』を、まとめたものです。年始の始値を100とした場合の、平均値、標準偏差、最小値、最大値ですが、次の通りでした。
・平均値:   μ=100.52(%)
・標準偏差:σ=6.78(%)
・最小値:   MIN=77.99(%)
・最大値:   MAX=121.56(%)

 統計的には、±1σにいる確率は68%、±2σで95%、±3σで99.7% ですね。
年始から-6.78%ドル安に振ったところで買えば、統計的には上位16%ですから、かなり良いポイントで買えたことになります。ただ、そんなに下がったのは、20年の内、11年しかありませんけど。。。

 全てはランダムウォークの思し召しといった所でしょうか。結局、先読みまでは出来ませんけど、時間経過とともに発散していく為替が、歴史的な推移に比べて、どの水準にいるのかを見定められるように、次のようなグラフを作ってみました。




元データは、さっきと同じ、1997年から2016年までの月ごとのドル円の『始値、安値、高値、終値』です。年始の始値を100として、1~3月まで、1~6月まで、1~9月まで、そして1~12月までの標準偏差を求めてプロットしています。

・1~3月度 :1σ=4.09%、2σ=8.18%、12.26%
・1~6月度 :1σ=5.08%、2σ=10.16%、15.23%
・1~9月度 :1σ=5.75%、2σ=11.49%、17.24%
・1~12月度:1σ=6.78%、2σ=13.55%、20.33%

このグラフと、今の為替水準を見比べてみましょう。
 5/19日時点で、1ドル111.23円。本年の始値は116.91円で現在、-4.9%の水準。
半年でほぼ-1σの領域。上位16%の水準に差し掛かった所で、もう十分お買い得水準と言っていいでしょう。

さあ、どうする?

2017年4月24日月曜日

WACCを計算してみる。

 株価って何で決まるんでしょうね?将来への成長への期待が株価を形成するって言われてもピンときません。結局、将来にわたって配当をもらい続けることが出来る権利こそが、株を持つことの意味だと思っています。世の中には、理論株価の計算方法が色々ありますが、今回は、この配当に焦点を当てた方法について、考えてみます。

P=Di/R

P:理論株価
Di:配当
R:期待収益率

Rには、WACC(加重平均資本コスト)を用います。

WACC= D/(D+E)×rd×(1-T)+E/(D+E)×re

D:有利子負債価値
E:株主価値
rd:有利子負債コスト
re:株主資本コスト
T:実効税率

え?この式の意味ですか。。。

Don't think, feel!

とは言え、こんな式を並べられても、使い方がわかんないと意味がないです。
トヨタ自動車の2017年第3四半期決算短信を用いて計算例を示します。

決算短信はここ↓からダウンロードしてください。
http://www.toyota.co.jp/jpn/investors/financial_results/

四半期連結貸借対照表を見ます。以下単位(百万円)です。

短期借入金:5,364,889
一年内返却予定の長期借入債務:4,200,035
長期債務:9,881,275

有利子負債価値Dは、上記の和です。
D=5,364,889+4,200,035+9,881,275=19,446,199

続いて、有利子負債コストrdも計算しちゃいましょう。
今度は、四半期連結損益計算書を見て、
支払利息:19,588
有利子負債コスト(rd)=支払利息/有利子負債×100=19588/19446199×100=0.10(%)

株主資本コストreについてですが、これまた、ややこしい。

rf:リスクフリーレート
β:個別企業の不確実性
rm-rf:株式リスクプレミアム

として、株主資本コストreは
re=rf+β×(rm-rf)

リスクフリーレートrfには、日本国債金利(10年)適用して、
rf=0.016(%)

 βは市場全体の株価の変動に対して、その個別の企業の株価の変動割合です。
msnマネーで企業株価を調べると出てきます。
β=1.12

株式リスクプレミアムは、リスク資産である株式には、安全資産で運用した場合に比べ、より高い利回りが期待されますが、その差を表しています。
具体的には、過去の国債利回りとTOPIXの利回り(値上がり分+配当)の平均値の差を用いたりもしますが、ここでは5%を用います。
 rm-rf=5(%)

 株主資本コストre=0.016+1.12×5=5.616%

 株主価値Eは、株式の時価総額(株価×発行済み株式数)で、これはYahoo ファイナンスを参照してください。
株主価値E=19,104,850

実効税率Tは、30%を適用しましょう。実効税率は法人税、外形標準課税もろもろを含んで、利益に対して全部でいくら税金がかかるかって奴ですね。昔は40%だったのですが、アベノミクスですね。。。
T=30(%)

さあ、これでWACCが計算できます。
WACC= D/(D+E)×rd×(1-T)+E/(D+E)×re
= 19,446,199/(19,446,199+19,104,850)×0.10×(1-30/100)+19,104,850/(19,446,199+19,104,850)×5.616
=2.82(%)

 これに対して、昨年のトヨタの配当Diは210円。
理論株価P=210/2.82×100=7450円

現在のトヨタの株価は、5855円だから、あれあれ?めっちゃ割安。
配当水準から見るとお買い得ですね。これは。

しっかし、WACC算出を今回は追いかけてみましたが、思うことが色々。。。

 このご時世にあって、大企業は実効税率が引き下げという優遇を受けて、その上、金利もこれ以上ないほど引き下げられているので資金調達も容易です。しかも、世界一勤勉な日本人を安い給料で雇用できるという好条件にも恵まれています。それなのに、なぜ日本だけが低成長にあえいでいるのでしょう?

 経団連の皆々様には、これまで成長を実現することも、そのビジョンを示すことも出来なかった責任を取って、その場で切腹してもらいましょう。
その上で、企業は労働者と株主に成長の対価をもっと積極的に還元していくべきと思いました。

あ、トヨタ自動車は、よくやっていると思いますよ。

2017年4月15日土曜日

リスクオフ!そして海の向こうで戦争が始まる。


 なんでか、世界のどこかで危機が生じると円高になる昨今、半島情勢がきな臭くなってきて、日本にも飛び火しかねない状況。普通は円売りでしょっ?と思うのですが、、、
今回は日本と世界の危機が発生した時の為替の変動を振り返ります。

2016年6月23日 ブレグジットショック(イギリスEU離脱の国民投票)
始値110.703 高値110.83 安値98.907 終値103.24

2016年4月14日 熊本地震
始値112.551 高値 112.582 安値 106.266 終値 106.379

2015年11月13日 パリ同時多発テロ事件
始値120.365 高値 123.719 安値 120.26 終値 123.088

2015年8月11日 チャイナショック
始値123.912 高値 125.281 安値 116.174 終値 121.236

2014年2月23日 クリミア危機
始値102.005 高値 102.839 安値100.738 終値101.865

2012年9月11日 尖閣諸島国有化-中国で反日暴動
始値78.316 高値 79.223 安値 77.115 終値 77.97

2012年8月10日 韓国大統領:李明博が竹島へ不法上陸
始値78.126 高値 79.655 安値 77.916 終値 78.316

2011年3月11日 東日本大震災
始値81.767 高値 83.296 安値 76.966 終値 83.146

2010年9月7日 尖閣諸島中国漁船衝突事件
始値84.192 高値 85.932 安値 82.875 終値 83.488

 事件の発生日と、その月のドル円為替月足をピックアップしてみました。

 こうして見ると、安全保障に関わる事件も、為替に影響しないんですね。極東の小競り合いという事もあるのでしょうけど。ま、経済に直接影響しないのだから、そりゃそうですか。

 とすると、直近で円高に振れた発端は、トランプ大統領の口先介入と日米金利差の低下が原因。
仮に朝鮮半島有事が現実になっても、それだけでは、為替にとってはニュートラルと見て良いでしょう。アンテナは張っておくべきですが、まずはドル買いのチャンスを冷静に見極めますよ。
キャッシュの備蓄は十分か!

2017年4月9日日曜日

経済の先行きについて

 株価は将来の成長に対する期待だって言いますよね。そしてどんな企業も景気の良し悪しに業績は左右されます。どうせ買うなら株も割安の方が良いので、景気が今どっちに向かおうとしているのかを知ることが出来れば、有利に株を購入出来るはずです。

 そんな便利な指標、OECD景気先行指数(Composite Leading Indicator)を、ここでは紹介します。OECD景気先行指数は、景気の転換点を見極めるための指標で、OECD加盟国と、それに加えて中国、インド、ブラジル、ロシア等、主要国を対象に、各国の経済指標を基に作成されております。そしてOECD景気先行指数はGDPに対して、6から9月程度先行するように設計されています。

OECD景気先行指数(以下CLI)は、OECDのHPにて、毎月10日前後に発表されます。
リンク先はこちら↓
http://www.oecd.org/std/leading-indicators/

CLIの値の見方ですが、100を基準として、100より大きければ、景気上昇局面、100より小さければ景気下降局面と見ます。更に、景気循環と悪化の二つに分けるだけではもったいないので、景気循環の4局面(不況⇒回復⇒好況⇒後退)に分けるには、前の月のCLIとの差をΔCLIとして、
不況回復好況後退
CLI<100CLI<100CLI≧100CLI≧100
ΔCLI<0ΔCLI>0ΔCLI>0ΔCLI<0

 と、分類できます。


ΔCLIが0の時は、景気の谷、踊り場、山、停滞と見れば良いでしょう。

さてさて、実際CLIの動きは株価と相関が出ているのでしょうか?見てみましょう。



 CLIの動きと、株価の動きに、かなりの相関がありますね。ここで大事なのは、CLIの山や谷が現れるのが、株価の山や谷の出現する時期と、ほぼ一致、もしくはわずかに早いという事です。
といっても、残念ながら、その月に発表されるのは2か月前の指標、(2017年3月7日に発表されているのは、2017年1月のCLIです。)

 とは言え、今起きている株価の上下が、景気局面に沿った動きなのかどうかを知るのは、判断材料として大変重要ですね。ましては、この不確実な時代ですし、目の前の株価だけでなく、もっと高い視点から俯瞰しないと、波に流されてしまいます。


2017年4月2日日曜日

為替について

 日本で生活している以上は、為替レートの変動に投資のリターンは左右されます。円高ならドルを買って、円安なら日本株を買うと。まあ、そんなことが出来れば苦労はない訳ですが、今の相場がどっちに行こうとしているのかを見立てる相場観が大事なのは当然です。
 一般的にドル円相場は、日米の長期金利の差と相関があると言われます。1997年からの推移を見てみましょう。
 なるほど、なるほど。確かに相関がありますね。
でも2012年からのアベノミクスで、金利差とドル円の水準に乖離が生じています。



1997年からの日米金利差とドル円の為替の関係です。
そこから算出した近似式は、10.126×金利差(%)+81.373=円/ドル となります。

2017年3月31日時点のそれぞれの利回りは、、、
・米国債10年利回り:2.389%
・日本国債10年利回り: 0.071%
金利差2.318%で、近似式に入れると、104.845円/ドル 

金利差から見ると、105円程度が妥当な水準だけど、現在の為替は111.38円/ドル。

・アベノミクス、黒田バズーカで円安に持ってきたが、2016年後半には効果が一旦収束。
・2016年末からはトランプ相場が開始、米国の金利が上がっていくとはいえ、
 ちょっと期待が先行し過ぎ?

ドルを買うのは、もっと待った方がいいですね。

2017年3月26日日曜日

これからの日本人投資家のあり方


 健全な投資環境の構築は、我々日本人投資家の義務でもあります。短期売買を繰り返す外国人に良いように振り回されないようにするためにも、我々日本人投資家が、優良日本企業株を長期保有し、優良企業との共存共栄を目指すべきです。そして、いざ円高になれば世界中の優良企業を買い漁ることで、更に日本に富をもたらすと。
 個人の短期的利益よりも、全体の長期利益の優先は日本人の美徳ですしね。
 
で、私の今後の投資方針ですが、為替の変動に左右されないポートフォリオ構築するために、、、

①配当性向の高い日本株式クラス、と米国株式クラスを購入のメインとする。
②保有コストを抑えるために、ETF、個別株式での購入を行う。
③米国株式クラス購入にあたっては、日米からの二重課税を避けるため、NISA枠を利用する。
④ドルの購入枠は、このNISA枠120万円となるので、為替水準を確認し、適時購入する。
⑤新興国クラスは、変動が大きいので、積極的な投資対象とはしない。
⑥ただし、世界経済の成長の果実を享受するという観点から、バランスファンド(セゾン投信とemaxisバランス8資産均等)の積み立ては継続する。REITや新興国クラスは、ここを介して購入・保有する。

 というのが、現在の私の投資スタンスになります。

2017年3月25日土曜日

私の投資遍歴その5 日本人目線の投資環境

 低コストなインデックスファンド、バランスファンド、そしてコモディティによるポートフォリオでコツコツ投資を2014年から3年続けてみての実感。やっぱり、世界経済は連動していて、どこかの地域が転ぶと、その影響が直ぐ波及してきます。相関係数の通りですね。直近ではチャイナショックがありましたが、新興国、先進国、そして日本で株価が一斉の不調。世界分散投資によるリスクの分散って、思ったほど効かないよね。そもそも、何か事がある度に円高になる為替体質。世界中に投資していても、円高になると、円で見ると価値は減損してしまいますもん。だったら、日本株、日本債券クラスが儲ければって、円高⇒日本株安は鉄板ですし、国債勝っても儲からないですしねぇ。ポートフォリオ理論も円で生活する日本人にとっては、そのまま適用出来ませんねぇ。
 
何かがある度に円高になって、日本人投資家は世界の中で一人負け。
 
 さてさて、どうして、こんなことになっているのでしょうか?円高⇒日本株安の構造には、そもそも、円高になると株を売る人がいるから日本株が安くなる。誰が売っているのか?東京市場の売買高の7割が外国人投資家で占められている訳で。。。
 日本人は、日本に生まれた瞬間から、外国人投資家に搾取されていたのです!

私の投資遍歴その4 相関係数

 ポートフォリオを構築するにあたっての注意事項として、相関係数の低いアセットを組み合わせるってのがあります。せっかく分散して投資しても、相関が高ければ一緒に暴落するのでリスク分散にならないからですね。
 で、実際に分析してみたわけです。相関係数は、2010年3月末から2014年4月頭までの期間を元にまとめました。
金とプラチナは、東京市場、ニューヨーク市場それぞれ併記しています。

















 あれあれ?金プラチナ以外は、みんな相関係数がめっちゃ高いよ。国内債券がその中ではやや低いけど。こんなんじゃ、リスク分散になんてならないよ。
 教科書と書いていることが違うなぁ。このデータから読みとれるのは、日本人は円高に晒されることで、随分と富を失ってきたんだろうなぁということ。世界の投資対象の価格が上がっても、円高になると、円で見たら価格が上がっていないから、恩恵にあずかれない。まあ、安く買えるとは言えるけど。日本株式も、円高になると、そのまま株安になってしまうのは有名ですね。
 アメリカ市場が咳をしたら、日本市場は風邪をひく。
まあ、これも2015年ごろまでで、最近は日銀、GPIFがバンバン買うから、株価と為替の連動が崩れた感がありますが、、、

2017年3月20日月曜日

私の投資遍歴その3

 ポートフォリオを構築するにあたって、その構成要素、アセットはどうしようか。スタンダートなのは、日本株、日本債券、先進国株、先進国債券、新興国株ですね。これに、前者に比べると、メインにはしづらいんけれど、新興国債券、REIT、コモディティをどう絡めるかですね。
参考にしたのは、『投資信託のブログ|ファンドの海』さんのアセットアロケーションの海です。各アセットの配分で効率的フロンティアに近づける。こういうパラメーターいじり楽しいですよね。。。

そして、色々考えたけど、良心的で低コストな投信を積み立てていくでも良いんじゃね?
 結果、購入対象はこんな感じ。

・インデックスファンド
 三菱UFJ国際投信 eMAXISIシリーズ

・コモディティ
 三菱マテリアル マイゴールドパートナー 金 プラチナ

・直販投信、バランスファンド
 セゾン・バンガード グローバルバランスファンド
 セゾン 資産形成の達人ファンド
 鎌倉投信 結い2011

 eMAXISIシリーズは、私が購入し始める時点でも、他にもっと低コストのインデックスファンドが存在していたのですが、新興国株式の手数料が最安値で、REIT等も、細かく細分化されていること。また、WEBサイトも充実していて、データを比較検証しやすいので、ここに決めました。
 コモディティについては、金とプラチナを積み立てることにしました。何といっても、価値が0になることは無いから。金はリーマンショックでも、最も価格だ下がらなかった資産。プラチナは金に比べると景気動向に振り回されるけれど、金よりも希少なレアメタルなので。
 投信については、長期国際分散投資の旗振り役、セゾン投信の2ファンドがメインです。それにちょっといいなと思ったのが、鎌倉投信。いい会社を増やしましょうという理念に共感しましたので。本当はひふみ投信も加えようかなと思ったんですが、日本株式のアセットが増えすぎるのもよくないよねということで、除外しちゃいました。今にしてみれば、こっちの方がもうかったんでしょうけどね。凄いですね、このファンド。
 これらを組み合わせて、自分なりのポートフォリオを構築しようかと思った次第。。。

2017年3月18日土曜日

私の投資遍歴その2

 FXは結局、丁半博打。誰かが得をすれば、誰かが損をする。トレンドに乗り続けないと利益を稼ぎ続けることはできない。私は博打がしたいんじゃなくて、もっと安定した収益を得られるようにしたい。ということで、次に目を付けたのがインデックス投資によるポートフォリオ構築でした。
 世界中のあらゆる投資対象に分散して投資すれば、世界経済のの成長の果実を得られるでしょうという奴ですね。当時の世界経済の成長率は平均7%ですから、年利7%!おー。
  銀行に預けても、利子なんて0.01%?最早、誤差レベルの時代に合って。長期で世界中に分散投資しましょう。年に一回、リバランスしましょう。それ年利7%なら、超いいじゃん。
 リーマンショックのように、信用不安が生じると、世界中のあらゆる投資対象が雪崩を打って暴落するということもあるけど、でも、全てが下がったままという事はなくて、調整が済むのを待っていれば、必ず成長を再開します。
 じゃあ、ポートフォリオをどうするか。株式と債券、現物資産。そしてキャッシュにどう振り分けようか。どれだけリスクをとって、どれだけリターンを狙うか。それと、投資対象の間の相関係数です。分散投資しても、相関係数が1だったら、一緒に下がるので、分散投資でリスクを減らすことなんて出来ないもんね。

私の投資遍歴その1

 私が最初に手を出した投資はFXでした。いえFXは投資というよりは投機というべきですね。若かった私には、まとまった資金もなかったので、、少額で始められて、上がるか下がるか、そのトレンドを予想するというシンプルでいて、そして奥深いFXが魅力的に見えたのでした。始めてみれば、巷にあふれかえっている必勝法に目移りしました。熱くなると変に凝り性で、何でも自分でやってみたくなる性分の私は、チャートのパターン分析から、メタトレードによる自動売買、、、と言っても、私の場合は、シグナルが出たら、携帯にメールを飛ばして、チェックしてからエントリする半自動方式、、、まで手を出して、すっかりFXに夢中に。
 しかし中短期のトレンドはある程度、読むことが出来るようになった気ではいましたが、ちょろちょろ勝っても、一度大きく負けると 途端に利益0、下手すればマイナス。チョロチョロドッカーン。チョロチョロドッカーンの繰り返し。負けが込み始めると、損を取り返そうと、さらにエントリー⇒ドッカーン。よくある話ですね。
 嗚呼、あの頃の私も若かった。。。

2017年3月15日水曜日

はじめまして

 ようこそ、『Azurite's point of view』 へ。はじめまして。azuriteです。
 ここでは私の日々の雑感、主に投資についての思いや、記録を書き綴ってみようかと思います。思い返せば、人生もそろそろ半周を迎えようかという頃、何気なく購入した株式から生じた配当金。お給料以外の定期収入を得るという、この出来事から、私は配当金の虜に。
 生まれてからこの方、何も望まず、何も成さず、ただ漠然と数多の夜を超えてきましたが、初めて人生の目標を見いだしました。
『働かない!』
 この不労所得を積み重ね、育てていけば、いつかは辿り着ける、あの高みに。 ならば目指そうじゃないか。不労所得者を!
 私の人となりは、このブログの更新が進むにつれて、察していただけるかと思いますが、まあ、いわゆるダメ人間です。こんな私ですが、よろしくお願いいたします。